俺のもん!
エピローグ
「失恋した相手にあわせる顔がないからって、昨日俺の夢枕に立ってさ」
ナルトの気持ちを浮上させるようにカカシは呆れたような態度でナルトに話し始めた。
「そうそう、ナルトが謝りたいって言ったら「気にすんな」ってあと「何時までも大好き」って伝えてくれってさ」
ナルトは静かに聞いていた。
「あれだよ。昨日も言ったけどさ、ナルトの腹の中に戻ったんだから、そこにナルがいるんじゃないかなって、俺は思うんだけど」
「うん」
そっとナルトは腹を押さえて頷いた。
「何時かまた会えたらいいな。そうしたら俺、ちゃんと謝る」
「会えるかもしれないね」
そうそうとカカシは手を打つとナルトの顎を持ち上げながら口元の布をおろす。
「やっぱり、悔しいからさ」
そういって、ちゅっと唇を奪うとナルトは真っ赤になって口元を押さえた。
「俺の方がナルト大好きだからさ。それなのにキスしてなかったから」
「え? え?」
突然の告白にナルトの目元にじんわりと涙が浮かぶ。
「好きだよナルト」
カカシはぎゅっとナルトを抱きしめた。
「ごめんな、ナル嫌いじゃないってばよ」
ナルトは腹に手を当てているはずのナルに声をかけた。嫌いとカカシに言ったが、嫌いではなく羨ましかったのだ。だから嫉妬した。色々嫉妬した。
ナルトはお腹をなでるともう一度謝った。
ほんわり暖かかくなった。まるでナルが気にすんなよと笑ってるようだった。
終わり
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